間宮英宗管長の出山釈迦図を掛けました。
2016年12月02日

この墨蹟は、間宮英宗管長の出山釈迦図です。お釈迦様が苦行林に
入って6年間修行をされますが、さまざまな苦行を行った結果、目は落
ちくぼみ、骨と皮だけにやせ衰えてしまいます。これだけ苦行しても心
の苦悩は益々深まるばかりで、当初の目的とはすべてが逆効果である
ことに気づき、一人で山を下りてきました。
これを描いたのが、出山釈迦図です。

山を下りたお釈迦様は、尼連禅河のほとりで、村娘の乳粥をいただき
菩提樹の下に草をしいて坐禅を組まれました。そして七日間そこに座
り続けて、十二月八日の明けの明星が東の空にキラッと光った瞬間
悟りを開かれました。
お釈迦様の心は、青空のようにカラッと晴れ上がってすっきりとし、
「山川草木悉皆成仏」とおっしゃられました。山も川も草も木も、みんな
尊い命をもっている。すべてことごとくありのまま偽りのない仏そのもの
であると。