今月の床の間には「行到水窮処 坐看雲起時」を掛けました。
2020年09月20日

今月の床の間には、平元徳宗老師の墨跡
「行到水窮処 坐看雲起時」を掛けました。

唐の詩人王維の詩に「中歳より頗る道を好み、
晩に家す南山の陲、興乗って毎に独り往き、
勝事空しく自ら知る、行いては到る水窮まる処、
坐しては看る雲の起こる時、偶然林叟に値い、
談笑還期無し」とあります。
意訳しますと、
中年のころより仏道に興味を感じて、晩年になり
やっと終南山に閑居を構えることができた。
感興が湧き起こると独りででかけるが、どんな
楽しい事でも結局は空しい。
しかし、散策して水流の尽きるところを尋ね、
腰をおろして雲の湧き起こるのを眺めると
俗念が尽き、自然に没入できる。
思いがけず木こりに出会ったりすると、
談笑して時を忘れてしまう。